【最短で現金化】マンション買取の全ステップを初心者向けにやさしく解説!
マンションの売却を考えたとき、「仲介でじっくり高く売る」方法と、「買取で早く確実に売る」方法の2つがあります。
特に、「すぐに現金が必要」「内覧や広告の手間を省きたい」「古い物件でなかなか買い手が見つからない」といったお悩みをお持ちの方にとって、不動産会社が直接買い取ってくれるマンション買取は魅力的な選択肢です。
この記事では、マンション買取の全工程を、不動産取引が初めての方にも分かりやすいように、7つのステップで徹底解説します。買取で失敗しないための重要ポイントもあわせてご紹介しますので、安心して売却を進めるための参考にしてくださいね。
1. マンション買取の流れ【7つのステップ】
マンションの買取は、仲介(一般の買主を探す方法)に比べて圧倒的にスムーズかつスピーディに進むのが特徴です。最短で1週間から1ヶ月程度で現金化が可能です。
ステップ | 内容 | 期間の目安 |
STEP1 | 情報収集と買取業者選び | 1週間〜 |
STEP2 | 買取査定(訪問査定) | 数日〜1週間 |
STEP3 | 買取価格の提示と交渉 | 査定後すぐ〜数日 |
STEP4 | 売買契約の締結 | 契約条件合意後 |
STEP5 | 引渡しの準備 | 契約から決済まで |
STEP6 | 残代金の決済と引渡し | 契約から1ヶ月以内 |
STEP7 | 売却後の確定申告 | 翌年の2月16日〜3月15日 |
STEP1:情報収集と買取業者選び(相場の把握が重要!)
まずは、あなたのマンションのおおよその売却相場を把握し、信頼できる買取専門の不動産会社を見つけることから始めましょう。
相場を知る: 買取価格は、市場価格(仲介で売れる価格)よりも一般的に2〜3割低い傾向があります。周辺の売買事例や一括査定サイトを利用して、適正な価格帯を調べておくと、後の価格交渉で有利になります。
複数社に査定依頼: 必ず3社以上の買取専門業者に査定を依頼し、各社の買取価格や対応スピードを比較してください。買取価格は業者によって差が出るため、比較検討が損をしないための最大の秘訣です。
STEP2:買取査定(訪問査定)
選んだ不動産会社があなたのマンションを直接訪問し、建物の状態や立地、管理状況などを詳細に調査します。これが**「訪問査定」**です。
担当者との面談: 担当者に、リフォーム履歴や設備の不具合、近隣トラブルなど、物件に関する情報(良い点も悪い点も)を正確に伝えることが重要です。
必要な書類の準備: 査定時には、「登記簿謄本(全部事項証明書)」「管理規約・長期修繕計画書」「購入時の売買契約書」「住宅ローンの残高証明書」など、物件の基本情報がわかる書類を用意しておくとスムーズです。
STEP3:買取価格の提示と交渉
訪問査定の結果に基づき、不動産会社から買取価格が提示されます。
根拠の確認: 提示された金額が、なぜその価格になったのか、その根拠を詳しく説明してもらいましょう。リフォーム費用やリスクをどう評価したかを聞くことで、その業者の信頼性を測ることができます。
価格交渉: 事前に調べた相場と比較し、価格に納得できない場合は交渉します。ただし、買取は**「スピード」と引き換えに「価格」が低くなる**ことを理解し、無理のない範囲で進めることが大切です。
STEP4:売買契約の締結
価格や引渡し条件に合意できたら、不動産売買契約を結びます。
重要事項の説明: 契約に先立ち、宅地建物取引士から**「重要事項説明書」**に基づき、物件や取引に関する重要な説明を受けます。分からない点は必ず質問し、納得した上で署名・捺印しましょう。
手付金の受領: 契約時に、買主(不動産会社)から売主であるあなたへ手付金が支払われます。買取の場合、仲介とは異なり、この後の契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)が免責となるケースがほとんどなので、売却後の安心感が高いのが特徴です。
STEP5:引渡しの準備
残代金決済の引渡し日に向けて、最終的な準備を進めます。
引っ越しと荷物の整理: 原則として、マンションは空室にして引き渡す必要があります。引っ越しを済ませ、室内の荷物や残置物をすべて撤去しましょう。
ローン完済手続き: 住宅ローンが残っている場合は、金融機関に連絡し、完済のための手続きや、抵当権抹消の準備を進めます。この手続きは、司法書士がサポートしてくれるのが一般的です。
公共料金の清算: 電気、ガス、水道などの公共料金の精算を済ませておきましょう。
STEP6:残代金の決済と引渡し(現金化の瞬間)
いよいよ売却の最終ステップです。一般的には金融機関に集まり、以下の手続きを一斉に行います。
残代金の受領: 買主(不動産会社)から、手付金を差し引いた残りの売買代金(残代金)があなたの口座に振り込まれます。これで現金化が完了します。
所有権移転登記: 司法書士が立ち会い、あなたの所有権を抹消し、買主への所有権移転登記を行います。
鍵の引渡し: すべての書類と金の流れが確認できたら、鍵を買主(不動産会社)に渡して取引完了となります。
2. マンション買取で失敗しないための重要チェックリスト
買取を成功させ、後悔しないための重要な3つのポイントを押さえておきましょう。
2-1. 買取専門業者の「実績」を最優先する
買取は、仲介業者ではなく、買取再販(買い取ってリフォーム・再販する)を専門とする業者を選ぶことが重要です。
買取実績を確認: 「マンションの買取に強い」「地域での再販の実績が豊富」といった業者を選びましょう。実績のない会社は査定額が低くなったり、取引が滞ったりするリスクがあります。
担当者の対応: 査定額の根拠を明確に説明してくれるか、急かさずに親身に相談に乗ってくれるかなど、担当者の誠実さも信頼度を測る重要な基準です。
2-2. 住宅ローン残高と必要経費を確認しておく
手元にいくら残るかを正確に把握するため、事前に計算しておきましょう。
ローン残高の確認: 売却代金で住宅ローンを完済できるか確認します。残債がある場合は、残高証明書を用意し、担当者に相談しましょう。
費用は最小限: 買取は仲介手数料が不要ですが、登記費用、印紙代、繰り上げ返済手数料などの諸費用は発生します。これらの費用を事前にリストアップし、最終的な手取り額を明確にしておくことが大切です。
2-3. 売却後に「確定申告」を忘れない
マンションを売却し、売却益(譲渡所得)が出た場合、翌年に確定申告が必要です。
税金対策: 損益にかかわらず、特例(控除)を利用するためには申告が必須です。売却で利益が出た場合はもちろん、もし損失が出た場合でも、他の所得との損益通算ができる特例もあります。
必要書類の保管: 売買契約書や諸費用の領収書など、売却に関するすべての書類を大切に保管しておきましょう。これらは確定申告の際に必須となります。
マンション買取は、**「とにかく早く売りたい」「複雑な手続きは避けたい」**という方に最適な売却方法です。この記事でご紹介した流れと注意点を参考に、ご自身の状況に合った信頼できるパートナーを見つけて、スムーズで安心な売却を実現してくださいね。