訴訟物件・紛争中物件の買取リスクとは?トラブルを避けるための注意点
「相場より安く売られているけど、何か訳ありなのかな?」
「訴訟や紛争中の物件って、買取できるの?」
不動産の買取を検討していると、まれに**「訴訟物件」「紛争中物件」**といった言葉を目にすることがあります。
これらの物件は、一般的な不動産と比べて価格が安く設定されていることが多いため、**「もしかしたらお宝物件かも…」**と興味を持つ方もいるかもしれません。
しかし、訴訟物件や紛争中物件には、予期せぬ大きなリスクが潜んでいます。
今回は、訴訟物件や紛争中物件の買取が抱えるリスクと、トラブルに巻き込まれないための注意点を分かりやすく解説します。
1. 訴訟物件・紛争中物件とは?
「訴訟物件」とは、その物件を巡って裁判が行われている不動産のことです。
また、「紛争中物件」とは、裁判には至っていないものの、当事者間でトラブルが起きている物件のことを指します。
これらの物件は、以下のような原因で訴訟や紛争に発展しているケースが多いです。
権利関係のトラブル:
所有権や借地権、隣接する土地との境界線などで争いがある場合。
建物の欠陥トラブル:
雨漏りや耐震性など、建物の欠陥を巡って売主と買主が争っている場合。
共有不動産のトラブル:
相続などで複数人が所有している不動産の売却を巡って、意見が対立している場合。
2. 訴訟物件・紛争中物件の買取が抱える3つのリスク
訴訟物件や紛争中物件の買取は、相場より安く手に入れられる可能性がある一方で、以下のようなリスクが伴います。
リスク1:問題を引き継ぐ可能性
最も大きなリスクは、物件の所有者が変わっても、訴訟や紛争の当事者としてトラブルに巻き込まれてしまう可能性があることです。
解決まで時間がかかる:
訴訟が解決するまで、物件を自由に扱えないことがあります。
解決費用が発生する:
弁護士費用など、訴訟や紛争を解決するための費用が別途かかります。
リスク2:再販が難しい
訴訟物件や紛争中物件は、その訳ありな特徴から、買い手を見つけるのが非常に難しいです。
銀行融資が通りにくい:
物件にリスクがあるため、銀行からの融資審査が通りにくく、購入者が限られます。
心理的な抵抗:
買い手にとって、訴訟や紛争という事実は、大きな心理的な抵抗となります。
リスク3:情報が不完全な場合がある
訴訟物件や紛争中物件は、そのトラブルの内容が全て開示されているとは限りません。
隠れたリスク:
書類上では分からない、隠れたトラブルや欠陥がある可能性も否定できません。
3. 失敗しないための注意点:専門家への相談が必須
「それでも訴訟物件を買取したい…」
もし、訴訟物件や紛争中物件の買取を検討している場合は、必ず以下の注意点を守りましょう。
専門家に相談する:
弁護士や専門の不動産業者など、訴訟物件の取引に詳しい専門家に必ず相談しましょう。
徹底した調査:
物件の権利関係、訴訟の内容、過去の経緯などを徹底的に調査し、リスクを把握することが重要です。
まとめ
訴訟物件や紛争中物件は、安く手に入れられる可能性がある反面、大きなリスクが伴います。
安易に手を出してしまうと、訴訟に巻き込まれたり、物件を再販できなかったりなど、予期せぬトラブルに見舞われることがあります。
「なぜ安く売られているのか?」
その理由を徹底的に調べ、リスクを十分に理解した上で、慎重に判断することが大切です。
不動産の買取は、専門家の力を借りながら、リスクを回避することが最も重要です。