戸建ての買取と住宅ローン残債：知っておくべき3つのポイント
「住宅ローンが残っているけど、戸建てを売却できるのかな？」
「買取だと、ローンが残っていてもスムーズに手続きできる？」
住宅ローンが残っている戸建ての売却は、多くの人が抱える悩みです。特に、仲介ではなく「買取」を検討する場合、ローンとの関係がどうなるのか気になりますよね。
この記事では、戸建ての買取と住宅ローン残債の関係について、知っておくべき3つのポイントを分かりやすく解説します。
1. 住宅ローン残債があっても売却は可能
まず結論からお伝えすると、住宅ローンが残っていても戸建ての売却は可能です。
ただし、売却と同時に住宅ローンを完済し、家についている「抵当権（ていとうけん）」を抹消することが条件となります。
抵当権とは、ローンを借りた金融機関が、万が一返済が滞った場合に備えて、その不動産を担保にする権利のことです。この抵当権がついたままでは、家の売却や引き渡しはできません。
そのため、戸建てを売却する際には、買主への引き渡し日に売却代金を使って住宅ローンを一括で返済し、抵当権を抹消する手続きを同時に行います。
2. 「アンダーローン」と「オーバーローン」の関係
住宅ローン残債と売却額の関係は、大きく**「アンダーローン」と「オーバーローン」**の2つに分けられます。
アンダーローン：買取価格がローン残債を上回る場合
例： ローン残債1,500万円、買取価格2,000万円
メリット： 買取価格でローンを完済できるため、自己資金で補填する必要がなく、売却手続きがスムーズに進みます。売却後には、ローン完済後の手元に現金が残ります。
オーバーローン：買取価格がローン残債を下回る場合
例： ローン残債2,500万円、買取価格2,000万円
注意点： 買取価格だけではローンを完済できません。この場合、不足分を自己資金で補填するか、住み替えローンを利用するなどの方法を検討する必要があります。
買取業者と話を進める前に、まずはご自身の正確なローン残債を金融機関に確認しておきましょう。
3. 買取のメリット：ローンとの関係がシンプルに
戸建ての売却方法には「仲介」と「買取」がありますが、住宅ローン残債がある場合、買取には仲介にはないメリットがあります。
現金化が早い: 買取は、買い手である買取業者が直接物件を買い取るため、売却までが非常にスピーディーです。これにより、ローンの一括返済も早く行え、精神的な負担が軽くなります。
複雑な交渉が不要: 仲介の場合、買主との価格交渉や引き渡し日の調整など、様々な交渉が必要になります。しかし、買取では業者との一度の交渉で売却額が決まるため、ローンとの関係がシンプルで分かりやすいです。
オーバーローンの相談も可能: オーバーローンの場合でも、買取業者によっては、今後の返済計画も含めて相談に乗ってくれることがあります。
ローンが残っている戸建ての売却は、専門的な知識が必要な場合が多いです。まずは不動産会社に相談し、買取と仲介、どちらの方法がご自身の状況に合っているか検討してみましょう。