物件買取|バリアフリー設備があるマンションの買取事情と高く売るためのポイント
高齢化が進む中、バリアフリー設備を備えたマンションは注目を集めています。
しかし、いざ売却や買取を検討すると、
「バリアフリーは本当に査定でプラス評価になるの?」
「改修費をかけた分、買取価格は上がるの?」
と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、不動産買取市場におけるバリアフリーマンションの評価傾向と、高く売るための具体的なポイントをわかりやすく解説します。
目次
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バリアフリー設備とは?
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バリアフリー設備があるマンションの需要動向
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買取価格に影響する主なバリアフリー要素
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バリアフリーマンションが高く評価される条件
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逆に査定が下がるケースとは
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高値買取を狙うためのポイント
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不動産会社選びのコツ
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まとめ
1. バリアフリー設備とは?
「バリアフリー」とは、高齢者や身体の不自由な方が安心して暮らせるように、
段差の解消や手すりの設置など、生活の障壁(バリア)を取り除く工夫を施した住宅のことです。
主なバリアフリー設備例
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玄関・廊下・浴室の手すり
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段差のない床設計(フラットフロア)
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引き戸タイプのドア
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車椅子対応の幅広い廊下や出入口
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浴室・トイレの広めのスペース
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低めのキッチン・スイッチ位置の調整
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エレベーター付きの共用部・スロープ付きエントランス
2. バリアフリー設備があるマンションの需要動向
近年、特に都市部や再開発エリアでは需要が上昇傾向にあります。
背景には次のような社会的要因があります。
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高齢化社会の進行(65歳以上の人口割合は約3割)
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「親との同居」「終の棲家」目的の購入希望者が増加
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介護負担を減らしたい世帯のニーズ拡大
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国や自治体によるバリアフリー改修補助制度の普及
不動産会社によっては「シニア対応住宅」「ユニバーサルデザインマンション」として再販価値を高く見積もるケースも増えています。
3. 買取価格に影響する主なバリアフリー要素
バリアフリー設備がすべてプラス査定になるとは限りません。
買取業者が重視するのは「汎用性」と「再販しやすさ」です。
査定でプラス評価されやすい設備
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段差のない床構造(全室フラット設計)
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幅広い廊下・ドア(車椅子対応)
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浴室・トイレに設置された手すり
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玄関スロープやエレベーター付き共用部
中立またはマイナスになる可能性のある設備
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過度に介護仕様に寄せた改修(ベッド設置前提など)
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一般層には使いづらい特殊なレイアウト
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老朽化した手すりや段差スロープ
つまり、汎用性が高く安全性を確保できる改修であれば、
幅広い層(高齢者・ファミリー・投資家)にアピールできます。
4. バリアフリーマンションが高く評価される条件
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立地の良さ × 設備の新しさ
→ 駅近・商業施設近くで、築浅のバリアフリーマンションは高値傾向。 -
リフォーム不要で入居可能な状態
→ 介護や高齢者向け住宅を探す層は「すぐ住める」点を重視。 -
管理体制の良さ(エレベーター・防犯対策)
→ エントランスのオートロック、共用部の清掃状況も査定に影響。 -
耐震性能と安全性が確保されていること
→ 高齢者の安全を守る構造は再販時に高評価。
5. 逆に査定が下がるケースとは
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設備が古く、劣化・汚れが目立つ
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個人仕様が強く、リフォームが必要(例:介護ベッド専用改修)
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共用部にエレベーターがない
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駅やバス停から遠くアクセスが悪い
バリアフリーであっても、立地や管理状況が悪いと総合査定は下がるため、
単純に「バリアフリー=高評価」とは言い切れません。
6. 高値買取を狙うためのポイント
✅ 1. 設備のメンテナンスを整える
手すりや床の劣化を修繕し、清潔感を保つことで査定印象がアップします。
✅ 2. 買取前に「一般的なリフォーム向け」へ調整
過度な介護特化部分を一般仕様に戻すと、より幅広い層に訴求可能。
✅ 3. 買取専門業者を比較する
「高齢者向けリノベーション再販」を得意とする業者は、
バリアフリー物件を再販資産として高く評価します。
✅ 4. 補助金や減税制度を活用してPR
国交省や自治体の「バリアフリー改修助成」対象である場合、
その情報を買取業者に伝えることで価値を上乗せしやすくなります。
7. 不動産会社選びのコツ
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バリアフリー・シニア住宅買取の実績がある会社を選ぶ
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リフォーム対応可能な買取再販業者に相談する
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査定は最低でも3社以上に依頼し、相見積もりで適正価格を確認
バリアフリー物件に強い買取会社は、改修コストを抑えて再販できるため、
通常より高い査定を提示するケースが多いです。
8. まとめ
バリアフリー設備のあるマンションは、
「安全性・快適性・将来性」が評価されやすく、
特に需要層の明確な都市部では高値買取の可能性があります。
💡高く売るためのポイント
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設備を清潔に保ち、劣化箇所を修繕
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一般層にも住みやすいレイアウトを意識
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専門の買取業者に相見積もりを取る
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補助金・助成金対象を活用して価値を伝える
バリアフリーは「高齢者だけのための仕様」ではなく、
誰もが暮らしやすいユニバーサルデザイン住宅として、
今後ますます市場価値を高めていく分野です。