【身近なアイドル】メジロの見分け方から呼ぶ方法まで!小さな体に隠された魅力に迫る
庭で「チーチー」と可愛らしい声で鳴きながら、花の蜜を吸っている小さな鳥を見かけたことはありませんか?目の周りが白い、あの愛らしい姿の鳥は、きっとメジロです。
メジロは、私たちの身近な場所に暮らす、まさに「野鳥界のアイドル」。小さな体に秘められた魅力や、観察の楽しみ方を知れば、きっとあなたもメジロの虜になるでしょう。
この記事では、メジロの特徴や生態から、よく間違われる鳥との見分け方、さらにあなたの庭にメジロを呼ぶためのとっておきの方法まで、たっぷりご紹介します。さあ、メジロの世界をのぞいてみましょう!
メジロってどんな鳥?特徴と生態
まずは、メジロがどんな鳥なのか、その特徴と暮らしぶりを見ていきましょう。
姿かたち
メジロの最大のチャームポイントは、何と言っても目の周りをぐるりと縁取る白い輪です。これが名前の由来にもなっています。
全長(大きさ): スズメより一回り小さく、約12cmほど。手のひらに乗るくらいの、とても可愛らしいサイズです。
体色: 背中は鮮やかな緑色で、お腹は白色。このコントラストが、草木の中で見つけるとハッと目を引く美しさです。
くちばし: 細く尖っていて、花の蜜を吸うのに適した形をしています。
鳴き声
メジロの鳴き声は、「チーチー」「チュルチュル」と、とても可愛らしく、優しい印象です。春から夏にかけては、複雑なさえずりも聞かれますが、一年を通して「チーチー」という地鳴きをよく耳にします。群れで行動している時には、お互いに声をかけ合っているようにも聞こえますよ。
生息地
メジロは、なんと日本全国に生息しています。都会の公園や街路樹、私たちの家の庭、そして雑木林や農耕地など、さまざまな場所で見られる、私たちにとってとても身近な野鳥なんです。一年を通して同じ場所で暮らす留鳥であることがほとんどですが、地域によっては暖かい場所へ移動する渡りを行うこともあります。
食性
メジロはとっても甘いもの好き!
春にはウメやサクラ、ツバキなどの花の蜜をせっせと吸いにやってきます。逆さまになって蜜を吸う姿は、アクロバティックで見ていて飽きません。
夏から秋にかけては、果物も大好き。熟したカキやミカン、リンゴなどをついばむ姿が見られます。
もちろん、昆虫類も食べます。甘いものが手に入りにくい時期には、木の幹や葉にいる小さな虫を捕まえて食べます。
公園などで、メジロがヒヨドリと餌の取り合いをしている場面に遭遇することもあります。ヒヨドリの方が体が大きいので、メジロは少し遠慮がちに、でもちゃっかり隙を見て蜜を吸っていますよ。
行動
メジロは、集団で行動することが多い鳥です。数羽から数十羽の群れで、活発に動き回りながら花の蜜や木の実を探します。木々の間を忙しそうに飛び回り、ときには枝にぶら下がって器用に蜜を吸う姿は、見ているだけでも癒されます。
メジロと間違えやすい鳥たち!見分け方のポイント
「目の周りが白い鳥って、メジロだよね?」「ウグイスとメジロって何が違うの?」と、疑問に思ったことはありませんか?メジロとよく似た鳥や、名前が混同されやすい鳥がいるので、ここで見分け方をマスターしましょう。
ウグイス
「ホーホケキョ」という美しい鳴き声で知られるウグイス。しかし、実はその姿を見るのは至難の業です。
体色: 「ウグイス色」という言葉がありますが、実際はメジロのような鮮やかな緑色ではなく、くすんだ茶色っぽい鶯色をしています。
目の周り: メジロの最大の特徴である白い輪はありません。
生息地・行動: 藪の中にいることが多く、警戒心も強いため、なかなか姿を見せてくれません。鳴き声は聞けども姿は見えない、それがウグイスです。
シジュウカラ
公園などでもよく見かけるシジュウカラも、メジロと混同されやすい鳥です。
体色: 頭は黒く、頬は白い。胸元には黒いネクタイのような模様があるのが大きな特徴です。
鳴き声: 「ツピツピツピ」「ツーピー」と鳴き、メジロとは明らかに違います。
スズメ
日本で最も身近な鳥のスズメも、群れで行動する点ではメジロと共通していますが、見分けは簡単です。
体色: 全体的に地味な茶色で、頬に黒い斑点があります。
目の周り: 白い輪はありません。
これらのポイントを知っていれば、もうメジロと他の鳥を間違えることはありませんね!
庭にメジロを呼んでみよう!観察の楽しみ方
「うちの庭にもメジロが来てくれたら嬉しいな!」そう思ったあなたに朗報です。ちょっとした工夫で、メジロを庭に招き、その愛らしい姿を間近で観察することができますよ。
メジロを呼ぶ方法
メジロは甘いものが大好きなので、それを利用して庭に呼んでみましょう。
蜜の出る植物を植える: メジロが大好きなツバキ、サクラ、ウメ、サルスベリ、キンモクセイなど、蜜を出す花木を植えるのが一番の近道です。特に冬から春にかけて咲く花は、メジロにとって貴重な食料源になります。
水場を設置する(バードバス): メジロは水浴びが大好きで、喉が渇けば水を飲みにやってきます。庭に浅い皿や水盤を置いて、新鮮な水を毎日交換してあげましょう。深すぎると溺れてしまう可能性があるので、浅い水場がポイントです。
冬場限定で果物を置く(エサ台): 冬の寒い時期で餌が少ない時には、ミカンやリンゴなどの果物を半分に切って、庭の木に吊るしたり、エサ台に置いたりしてみましょう。メジロが喜んで食べに来てくれます。
注意点: 果物を置く場合は、毎日交換して衛生的に保ちましょう。腐敗すると鳥の病気の原因になったり、カラスや猫などの天敵を呼び寄せてしまう可能性もあります。また、一度餌付けを始めたら、できるだけ続けてあげることが大切です。
メジロ観察のヒント
庭にメジロがやってきたら、ぜひじっくりと観察を楽しんでください。
双眼鏡の活用: 小さなメジロの表情や動きをより鮮明に捉えることができます。
カメラでの撮影: 愛らしい瞬間を写真に収めるのも素敵な思い出になります。
鳴き声に耳を傾ける: 「チーチー」という地鳴きだけでなく、季節ごとのさえずりにも耳を傾けてみましょう。
四季折々の行動の変化を楽しむ: 春には花の蜜を吸い、夏には子育て、秋には果実を食べ、冬には群れで行動するなど、季節によってメジロの行動は変化します。一年を通して観察することで、新たな発見があるかもしれません。
メジロの知られざる豆知識
愛らしいメジロには、他にも興味深い生態があります。
「メジロ押し」の語源: 電車の改札などで人がぎゅうぎゅうに詰まっている様子を「メジロ押し」と言いますよね?これは、メジロが寒さから身を守るために、木の枝に何羽も身を寄せ合ってくっついて寝る習性からきています。
意外な繁殖期: 主に春から夏にかけて、オスとメスが協力して子育てをします。とても小さな巣ですが、その中で一生懸命ヒナを育てます。
まとめ:身近なメジロとの出会いを大切に
メジロは、私たちのすぐそばで、懸命に生きている小さな命です。その愛らしい姿と鳴き声は、私たちに癒しと安らぎを与えてくれます。
庭にメジロを呼んで観察することは、自然とのつながりを感じる素晴らしい機会になります。ぜひ、この記事でご紹介した方法を試して、あなたの庭をメジロたちの憩いの場にしてあげてください。そして、身近なメジロとの出会いを大切に、バードウォッチングを始めてみてはいかがでしょうか?新たな発見と感動が、きっとあなたを待っていますよ。